2011年の秋の終わりに、学研は、"サウンドガジェットシリーズ"の一つとして、SX-150 MK2を発表しました。mk2は、SX-150をベースにしていますが回路は再設計され、新しいサウンドになっています。
当サイトでも、すでに"SX-150のMIDI-IF"をリリースしていましたが、MK2用として使うには若干の変更が必要になったようです。
SX-150 MK2の設計者によれば、新しいmk2では、VCOにモーグの921型VCOを使い、VCFにはトランジスタをダイオード接続にして、ダイオードらダーを組んだという事です。
TB-303とほぼ同じ形式ですが、ミニモーグ同様、カットオフ特性は24db/Oct、などなど、色々な話を聞きました。
自分で使うために、僕も入手しましたが、とてもいい感じで鳴っています。音を聞いて、この新しいシンセのために、古いMIDI-IFプロジェクトを修正することにしました。
学研のオリジナルサイトは、こちらになります。合わせてチェックください。
こちらに、自前で挑戦するための情報を公開します。
PCBはmonotronのMIDI-IFと同じですが、ちょっとした変更が必要です。ファームウエアは、元のSX-150のバージョンから変更されています。 SX-150 MK2の発音域が4オクターブしかないことから、制限をいれ、使いやすくしました。 monotronのバージョンからは若干の変更はありますが、以下のページから、いくつかの有用な情報を得ることができるはずです
Youtubeの作り方、使い方のビデオもあわせてご確認ください。
さあ、組み立てを始めましょう。
まず初めは、基板の修正です。もともとは、Monotron用のMIDI-IFの基板なので、パターンを2箇所きり、2箇所ジャンパーをウラで飛ばします。
右の画像はクリックすることで拡大しますので、よく見て、基板にマークを入れたりして、ミスらないようチェックください。
ノーマルの、SX-150のMIDI-IFには、温度の変動が大きいので、オクターブスパンのノブをアクセスしやすくしておく必要がありました。
mk2では、温度変動に対応した回路に変更になり、基板上にトリマーとして移しました。どんな回路にも若干の変動はありますが、これで、十分なはずです。
このバージョンでは、電池を3端子レギュレーターに通して5Vで使います。6Vから12Vぐらいまで動きます。9Vがお勧めですがエネループなどの2次電池でも使えるはずですし、ACアダプタで動くような仕様への変更もありそうです。
コンポーネントのレイアウトをみて、ボードの部品や値を確認してください。 この図では、IC、ダイオード、3端子レギュレータは省略されています。
緑色のラインはSX-150mk2のスタイラススティックに接続します。 ビブラートのスピードのボリュームからの黒い線は、このボードのグランドレベルのラインです。 MIDI-IFとSX-150mk2との接続は、スタイラススティックだけでなく、グランドラインも接続する必要があります。 MK2 SX-150からグランドラインを取るには、"ライン入力"の3.5mmのジャックからとるのが簡単です。
電池は、"006P"(9V電池)を使います。
SX-150mk2のスピーカーからの音がでるのは、楽しいです。僕はいつもこれで楽しんでいますが、もっと大きな音を出したい場合には、パワーアンプや大きいスピーカーが必要です。大きなスピーカーを鳴らすのがパワフルなサウンドを得るコツかもしれません。
3.5mmのミニジャックを、6.3mmの標準ジャックに変換したい場合、出力端子からグランドラインを取ることができます。
これで、ライン入力をと別の(本来の機能として)使えます。"440"の端子は、いつもは高インピーダンスの入力モードですですから、SX-150 MK2の出力と接続しておいて問題はありません。
ボード上のトリマーでオクターブスパンを調整する必要があります。
オクターブスパンとは、1オクターブの音程差の事で、これが正しく1オクターブかどうかをチェックです。
オクターブスパンが狭い(高いドが低い)場合左に回します。通常よりもそれが広い(高いドが高い)場合は、トリマーを右にまわします。
このトリマーは、右に回すと、トータルの音程が下がり、左に回すと上がります。基準となる音程が変わるので、正しくスパンをあわせるのは難しいと思います。十分に時間を掛けて調整してください。
ノーマルのSX-150の組み立て取扱説明書でも書いたとおり、このMIDI-IFは、どんなケースにも入れることができます。
これがDIYの楽しみの一つだと思います。私は、ミニモーグの左側に似せたステッカーをデザインしました。
このキットには、エンクロージャは含まれていません。SX-150 MK2のMIDI-IFのあなたの独自のバージョンを作ってください。そのデザインやアイディアをシェアさせてください。
そうそう、組み立てたMIDI-IFで、SX-150MK2を大きな音を出すことを忘れないでくださいね。